役員報酬、分け方次第で・・・
計算条件
ある会社の社長の夫婦とその息子(とりあえず、全員取締役ということで・・・ですので労働保険は加味していません。)
役員報酬の総額120万円(年額1,440万円)
社長・・・60歳
奥さん・・・55歳
息子・・・30歳
所得控除は社会保険料控除と基礎控除のみ。
社長の役員報酬を奥さん、息子さんは超えることができない。
社会保険の扶養とする場合には
奥さん・・・健康保険の扶養と国民年金の第三号被保険者
息子・・・健康保険の扶養のみ
さて、これをどのように分けると持ち出しが一番少なくなるのでしょう?
社会保険料の法人負担部分も会社からの持ち出しなので、それも含めて持ち出しが少ない金額を見てみましょう。
たとえば
(ケース)100扶扶
=社長100万円/月、奥さん10万円/月、息子10万円/月
の場合だと
会社負担と個人負担の社会保険料、そして、所得税と住民税を払った残りが9,883,937円になるということです。
(ケース)703020
=社長70万円/月、奥さん30万円/月、息子20万円/月
の場合だと
会社負担と個人負担の社会保険料、そして、所得税と住民税を払った残りが9,607,842円になるということです。
ケース |
金額 |
ケース |
金額 |
ケース |
金額 |
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7040扶 |
9642689 |
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8030扶 |
9702125 |
703020 |
9607842 |
9020扶 |
9671073 |
802020 |
9603786 |
702030 |
9620302 |
90扶20 |
9859246 |
80扶30 |
9902759 |
70扶40 |
9855638 |
ケース |
金額 |
ケース |
金額 |
ケース |
金額 |
6050扶 |
9698306 |
505020 |
9718076 |
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604020 |
9632476 |
504030 |
9763045 |
404040 |
9744378 |
603030 |
9708427 |
503040 |
9775361 |
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602040 |
9657252 |
502050 |
9753856 |
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60扶50 |
9922259 |
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どうも、計算結果によると、
社長60万円/月、奥さん10万円/月、息子50万円/月の場合の、9,922,259円が一番有利なようです。
逆に、 社長80万円/月、奥さん20万円/月、息子20万円/月の場合の、9,603,786円が一番不利なようです。
このように、役員報酬の配分を変えただけで、約31万円の差が出てきます。
実際は、本人の能力や生活等によって決定されるのでこのとおりにするのは難しいかもしれません。ただ、会社の役員報酬等を考える場合には一度お近くの税理士さん等にご相談されてみてはどうでしょう?
あくまでも、モデルケースで計算した結果です。所得控除など他の計算の要素を加えれば表の計算結果とは異なる場合がありますのでご注意ください。
この計算はエクセルで計算できるようにしています。気が向けば、エクセルのツール集にアップします。
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